苺 / イチゴ
イチゴ(Fragaria × ananassa)は、バラ科オランダイチゴ属に属する果物であり、世界各地で広く栽培・消費されている。甘味と酸味を兼ね備えた風味や鮮やかな赤色、特徴的な香りにより、多様な食文化の中で利用されている。フィリピン北部のバギオは、同国有数のイチゴ生産地として知られ、現地の市場では新鮮なイチゴが人々に親しまれている。
- 味評価
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- 価格
- ? フィリピン・ペソ
- 食事日
- 2023/01/01
- 食べ歩きの記録
- フィリピンのイチゴは日本の輸入第5位の可能性!?
日本の苺は美味しいが輸入もしている。輸入先1位は米国、額は2桁億円と圧倒的(2020年)。
だがデータをよく見ると?
たった400キロの輸入で第5位に入り込める模様。バギオ名産イチゴはしっかり甘酸っぱい美味しさで日本で戦える味!
グルメAIによる解説
フィリピン・バギオの苺(イチゴ)
イチゴ(学名: Fragaria × ananassa)は、世界中で広く親しまれている果物の一つであり、その芳醇な香りと甘酸っぱさが特徴である。日本国内でも栽培が盛んなイチゴだが、さまざまな国からも輸入されている。筆者が訪れたフィリピン・ルソン島北部の高原都市バギオ(Baguio)は、同国におけるイチゴの主要な産地として知られている。バギオ市の中心に位置する「Baguio City Market」では、新鮮なイチゴがローカルマーケットに並び、市民や観光客の人気を集めている。
フィリピンにおけるイチゴ栽培
フィリピンのイチゴ栽培の歴史は比較的新しく、20世紀半ば以降に本格的に広がった。ルソン島北部のベンゲット州など冷涼な高地で盛んに栽培されるようになり、バギオ周辺はその中心地となっている。イチゴの栽培環境は温帯が適するとされるが、バギオは標高1,500メートル前後の高原地帯で年平均気温が20度前後と低めであるため、熱帯のフィリピンにあってもイチゴ栽培が可能となった。バギオ産のイチゴは、見た目の美しさとしっかりした果肉、バランスの良い甘味と酸味で高く評価されている。
バギオ市マーケットとイチゴの流通
Baguio City Marketはバギオ市民や観光客にとって主要なショッピングスポットであり、季節になると農家直送の新鮮なイチゴが山積みで販売される。市場内では一粒一粒が大ぶりで鮮やかな赤色を誇るイチゴを見ることができ、地元住民はその場で試食し、旅行者も気軽に購入できる。流通は主に国内向けだが、品質の高さからフィリピン国内全土へ出荷されるほか、ごく一部はタイや日本などアジア諸国への輸出事例もみられる。
日本との関係・イチゴ輸入の現状
日本は世界有数のイチゴ生産国であるが、輸入も継続的に行われている。農林水産省によると、2020年の輸入イチゴの約8割はアメリカ合衆国からのものであり、輸入量・金額ともに他国を大きく引き離している。しかし、輸入総量わずか400kgでも、日本のイチゴ輸入国ランキング上位に食い込むことができ、日本市場がいかに自国生産に頼っているかがうかがえる。フィリピン産イチゴは、日本のマーケットにおいてはまだ珍しい部類ではあるが、バギオ産イチゴはしっかりとした甘みとほどよい酸味を併せ持ち、日本人の味覚にも合致する質の高さを持つ。
栄養価と文化的背景
イチゴはビタミンCや葉酸、食物繊維などの栄養素が豊富で、古くから免疫力向上や美肌効果が期待されてきた天然食品である。フィリピンでは、イチゴはそのまま食べるほか、ジャムやスイーツ、シェイク、果実酒など多彩な加工食品としても親しまれている。バギオでは毎年「Panagbenga(フラワーフェスティバル)」の期間中、イチゴが名産品としてさまざまな催し物に登場し、地域を代表する農産物の一つとして根付いている。
まとめ
バギオのイチゴは、フィリピンの気候条件と高地特有の冷涼な空気によって培われた味わいが特色である。美しく鮮やかで、甘さと酸味のバランスに優れ、日本人にも馴染みやすい品質を持つ。日本ではまだ輸入量が限定的ではあるが、今後さらなる人気拡大も期待できる存在である。現地市場で味わう新鮮なイチゴは、フィリピンの食文化の多様性と地域独自の農業発展を体現しているといえるだろう。