ガイヤーン
ガイヤーン(タイ語: ไก่ย่าง)は、タイ王国を代表する炭火焼き鶏料理のひとつである。主にイーサーン(東北部)地方を発祥とし、香味野菜やスパイスでマリネした鶏肉をじっくりと焼き上げることが特徴である。伝統的には竹串や金網を用いて調理され、もち米や辛味ダレなどと共に提供される。現在ではタイ全土、さらに国外のタイ料理店でも広く親しまれている。本記事では、バンコク市内の「ガイバーンプリックタイダム(ไก่บ้านพริกไทยดำ ห้าแยกพลับพลาไชย)」で供されるガイヤーンについて解説する。
- 味評価
-
- 価格
- 200 バーツ
- 食事日
- 2024/05/01
- 食べ歩きの記録
- バンコクの中華街ヤワラートから外れた位置にある名店、そこの鶏料理ガイヤーンは吠えるほど絶品!
ガーリックと黒胡椒がモクモク香る炭火焼にむしゃぶり付くと、ジューシーなのにギュギュッと上質な肉。皮パリリなのに脂タププで喉ツルル。ビールをグビビの秒でカララの頭ハピピ。
グルメAIによる解説
概要
ガイヤーン(ภาษาไทย: ไก่ย่าง)は、タイ王国、特にイーサーン(東北部)地方を代表する炭火焼き鶏料理である。語源は「ガイ=鶏」、「ヤーン=焼く」を意味し、香ばしく焼き上げた鶏肉に独特のタレやハーブを用いるのが特徴である。本記事で紹介するのは、バンコクのガイバーンプリックタイダム(ไก่บ้านพริกไทยดำ ห้าแยกพลับพลาไชย)のもの。当地は中華街ヤワラートから外れた場所に立地し、ローカルから旅行者まで多様な食通に親しまれている。
特徴と歴史
伝統的なガイヤーンは、もともとイーサーン地方の家庭料理が起源であるとされ、竹串や金網に鶏を串刺しにして炭火で焼き上げる手法が特徴である。イーサーンの農村部では、昼食や祭事、市場の屋台など日常的に食されてきた。現代に入りバンコクなど都市部へ波及したことで、レシピやアレンジの幅は多様化し、各地域ごとのオリジナルガイヤーンも登場している。
一方、今回訪れた「ガイバーンプリックタイダム」では、“บ้าน(バーン)”=地鶏を用い、たっぷりの黒胡椒(プリックタイダム)とガーリックをまぶして焼き上げるのが本式である。皮はパリッとしつつ、中の肉はジューシーな仕上がりを持つ。特に黒胡椒を前面に出すスタイルは、イーサーンの伝統とバンコク流の昇華が融合した現代スタイルと評価されている。
調理法と材料
主な材料 | 鶏肉(地鶏が代表的)、黒胡椒、にんにく、ナンプラー(魚醤)、ココナッツミルク、パクチー根、塩、砂糖、パームシュガーなど |
---|---|
調理行程 | 1. 鶏肉を開いてマリネ液(黒胡椒、すりおろしにんにく、ナンプラー等)に漬け込む。 2. 2~4時間以上しっかりと味をしみ込ませる。 3. 炭火またはグリルでじっくりと焼き、皮に香ばしさとパリパリ感を与える。 4. 仕上げにフライドガーリックや追加の黒胡椒をふりかけて提供。 |
付け合わせ | カオニャオ(もち米)、ソムタム(青パパイヤのサラダ)、ナムチムジェウ(イーサン特有の辛味ダレ)など |
地域性と文化的側面
タイ国内においてガイヤーンは地方ごとに多彩なバリエーションを持ち、イーサーン地方の風味が最も有名だが、バンコクではトレンド性や各店独自のアレンジが加わることで、食べ歩き文化の象徴的存在となっている。とりわけバンコク市内の名店では、ビールなどのアルコール飲料とともにカジュアルに楽しむ人々の姿が多く見られ、市民や観光客のコミュニケーションの場ともなっている。また、「ガイバーンプリックタイダム」のような人気店が軒を連ねる一帯は、美食スポットとしても高い知名度を誇っている。
ガイヤーンのグローバルな広がり
近年ではタイ料理の世界的認知度拡大にともない、ガイヤーンは海外でも広く知られる存在となった。アメリカやヨーロッパ、オーストラリア、日本などの都市部におけるタイレストラン・フードフェスティバルでも頻繁に提供されており、現地の味を再現しつつも、食材や調味料をローカライズする例も多い。
一方で現地タイの伝統的なガイヤーンを味わうために、バンコクやイーサーン地方を訪れ、その土地ごとの炭火焼き鶏のバリエーションやタレの奥深さを求めて食べ歩く旅行者も多い。特に名店の味わいは、旅の大きな思い出や文化的な体験として語られている。