ロミ / Lomi Regular
ロミ(Lomi)は、フィリピンを代表する麺料理の一つであり、特にバタンガス州発祥の料理として広く知られている。厚みのあるとろみスープと、もちもちとした食感の太麺に、豚肉や魚団子、野菜などの具材がふんだんに加わるのが特徴である。ロミは庶民的な食堂から専門店、屋台に至るまで様々な場所で提供され、地元では朝食や昼食、夜食として親しまれている。バコロドなどの都市でも地域ごとのアレンジが加えられ、多彩なスタイルで楽しまれている。
- 味評価
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まったく腰のないソフト麺のようなうどんに玉ねぎやネギ、揚げた魚のつみれがゴロゴロ入っている。トロトロの鶏がらスープは薄めなのにとろみで濃厚に感じる。ややくどいが生玉ねぎでリセットできる。具材たっぷりで栄養満点。
- 価格
- 49 フィリピン・ペソ
- 食事日
- 2025/04/27
- 食べ歩きの記録
- 深夜、バコロドに到着。まずは散歩で治安チェック。安全そうだが野良犬が比較的多い。
そして夜食にロミを食べよう!
一言であんかけうどん。コシのない麺にタマネギやレバーがゴロゴロ。トロトロ鶏がらスープで犬の如くガツガツ食う!完食後は水は嫌でビールがいい私は狂犬病説浮上。
グルメAIによる解説
ロミ(Lomi)概要
ロミ(Lomi)はフィリピン、特にバタンガス州(Batangas)を中心に発展した伝統的な麺料理の一つであり、濃厚なとろみのあるスープとモチモチとした太麺が特徴である。本来はバタンガス・ロミ(Batangas Lomi)として知られているが、フィリピン各地で独自のアレンジが加えられている。本記事ではフィリピン・バコロドで提供されていたロミ・レギュラー(Lomi Regular)を紹介する。
歴史と起源
ロミの発祥は20世紀前半、バタンガス州に中国系移民がもたらした福建風麺料理が起源とされ、「ローミー」(福建語で「滷麵」=スープ麺)という呼び名がフィリピン化したと推察されている。元々は工場労働者や漁師など、力仕事を必要とする人々のための高カロリー・高栄養の食事として人気を博した。
主な特徴と材料
麺 | うどんに近い柔らかく太い小麦麺。フィリピンでは卵麺(egg noodles)が用いられることが多い。コシよりもモチモチとした食感が強調される。 |
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スープ | 鶏ガラまたは豚骨ベース。大量の小麦粉や片栗粉でとろみをつけ、どろりとした舌触りを持つ。醤油、魚醤(patis)、胡椒、ガーリック、オイスターソースなどで味付けされる。 |
具材 | 揚げ魚のつみれ(魚団子)、豚レバー、玉ねぎ、生ネギ、半熟ゆで卵、加えてカラマリット(小型の柑橘類)、春巻きや揚げせんべいが添えられることも。 |
トッピング | 揚げたガーリック、刻み玉ねぎ、ネギ、時折チャチャロン(揚げ豚皮)がのる。 |
フィリピン国内と地域差
バタンガス・ロミが本場とされるが、ヴィサヤ地方やルソン各地でもロミ専門店が点在しており、地域により具材・味付け、スープの濃度に差が見られる。都市部では屋台や食堂(カンティーン)で安価に食べられ、地元住民の胃袋を支える庶民料理としての役割が色濃い。
調理とサーブの特徴
注文ごとに鍋で麺と具材を煮て、最後に溶き卵やとろみづけのコーンスターチを加えるため、出来立ての熱々が提供される。様々なスパイスや調味液(カラマンシー、ビネガー、チリソース)で自分好みにアレンジするのも一般的である。写真のように、特にバコロドなど地方都市では大盛りの玉ねぎやネギ、丸ごとゆで卵のトッピングが特徴的に見られる。
栄養価と文化的意義
ロミは麺、肉、魚介、卵、野菜が一皿で摂れるため、栄養バランスに優れ、仕事の合間や夜食、さらには二日酔いや体調不良の回復食としても重宝されている。バタンガスや各都市では「ロミ・チャレンジ」と呼ばれる巨大ロミ早食い大会も開催され、地元文化の一端を担っている。
食べ方とアレンジ
- 熱々をふーふー冷ましながら食べるのが定番
- カラマンシーの搾り汁やビネガーで後味を調整する
- 唐辛子やガーリックチップでご当地のパンチを加える
- 地域によってはパンやライスを付け合わせることも
まとめ
ロミは単なる麺料理の枠を超えて、フィリピン各地域の日常食、屋台・夜食文化の象徴的存在である。その濃厚なとろみスープとたっぷりの具材が、地元民だけでなく旅行者や食文化研究家にも親しまれている。安価で腹持ちが良く、冬の日本における「うどん」と同じく、気取らない暖かさを届けてくれる一杯である。