レッドホース/Red Horse Stalion
Red Horse(レッドホース)は、フィリピン発祥のアルコール度数が高いラガービールである。San Miguel Brewery社によって製造され、赤地に馬のシンボルが描かれたラベルを特徴とする。「Extra Strong」ビールのカテゴリーに属し、豊かな味わいと飲みごたえにより現地はもとより海外のフィリピン系コミュニティやアジア系市場でも広く親しまれている。「Stallion」などのバリエーションも展開されており、フィリピンを代表するビールブランドの一つである。
- 味評価
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アルコール度数は高めだが、それを感じさせないクセが少なくスッキリな喉越し。ぬるくなると少し臭みが出る点が傷。
- 価格
- 80 フィリピン・ペソ
- 食事日
- 2025/04/28
グルメAIによる解説
概説
Red Horse Beer(レッドホースビール)は、フィリピンを代表するラガービールのひとつであり、San Miguel Brewery(サンミゲル・ブルワリー)によって製造されている。特徴的な馬のロゴと赤を基調としたラベルが印象的で、フィリピン国内はもとより海外のアジア系マーケットや越境的なバーでも見かけることが多い。とりわけ、「Stallion」や「Extra Strong」のラベルで展開されることが多く、アルコール度数の高さと独特の飲み心地で知られている。
歴史と背景
レッドホースビールは、1982年に最初に発売され、フィリピン国内のビール消費者に新たな選択肢を提供した。当時、フィリピンビール市場はサンミゲルビール(特にペールピルセン)が圧倒的なシェアを占めていたが、より高いアルコール度数とユニークな風味を志向する消費者向けに開発された。San Miguel Breweryは1890年創業のフィリピン最古かつ最大のビールメーカーであり、レッドホースはその革新的ブランド戦略の一環となった。
「レッドホース」の名称と馬を象徴するロゴは、強さやエネルギッシュな印象を消費者に与える目的でデザインされた。現地では若者層やミドル層を中心に高い人気を誇り、一部では「パーティービール」として親しまれている。
特徴と製法
アルコール度数と風味
レッドホースビールの最大の特徴は、その高いアルコール度数にある。通常のサンミゲルブランドの商品が約5%前後なのに対し、レッドホースはおよそ6.9%(市場・ロットによって若干の変動あり)を誇る。このため、「Extra Strong Beer(エクストラストロングビール)」という位置付けで展開されている。
味わいは、ホップの控えめな苦味、まろやかで甘みを感じるボディ、スムーズな後味が特徴である。冷やして飲むとクリスプで清涼感があり、温度が上昇すると独自の香りや酵母感が強調される。
製法
レッドホースビールは、一般的なラガービールと同じく下面発酵によって醸造される。原材料は麦芽、ホップ、米やコーンスターチといった補助原料が使用されており、マニラを中心とした多数のSan Miguel Breweryの拠点で製造されている。ビールの色合いはペールゴールデンで、ビールファンの間では「しっかりした炭酸」と「持続する泡持ち」も評価されている。
国内外での人気と文化的意義
フィリピン国内では、レッドホースビールは「値段に対しての満足度が高いビール」として人気が高い。現地のカラオケバーや屋台、食堂、家庭の特別な集まりなどでも頻繁に楽しまれ、祝祭やパーティーなど賑やかなシーンには欠かせない存在となっている。多くのフィリピン人が「祝いの場」や「語らいの時」にレッドホースを選ぶ背景には、その度数の高さがコミュニケーションや一体感を生み出す作用があると考えられる。
また、1980年代から90年代にかけてフィリピンの音楽や映画の中にもたびたび登場しており、ある種の「大人の定番」や「青春の象徴」として文化的な地位も確立している。
国外においても、Red Horseはフィリピン系移民を中心に人気を集め、アメリカ合衆国やカナダ、さらに東南アジアの各国、アラブ首長国連邦や日本などのアジアンマーケットで取り扱い例がある。
関連事項
区分 | 情報 |
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正式名称 | Red Horse Beer |
製造会社 | San Miguel Brewery Inc. |
主要原料 | 麦芽、ホップ、ライス、コーンスターチ、水 |
アルコール度数 | 約6.9%(国や地域により若干変動) |
流通形態 | 瓶、缶、ドラフト |
主な提供地域 | フィリピン国内およびアジア、北米、その他海外市場 |
その他の興味深い事実
- 「Stallion(スタリオン)」と呼ばれるタイプは特にアルコール度数が高く、ビール愛好家に「効き目が強い」として知られている。
- ラベルに描かれた馬は、San Miguel社の他ブランドとの差別化の象徴である。
- フィリピン国内ではコップに注がず直接瓶から飲む「ボトル飲み」が一般的である。
- 近年ではフィリピン国外でも「現地気分を味わえるビール」として郷愁や話題性を得ている。